「ものづくり補助金はどんなものなのか」
「補助率と上限はどれくらいか」
「採択率を高める方法はあるのか」
このような疑問を抱えていませんか?
ものづくり補助金は中小企業等を対象とした補助金で、生産性向上や製品開発のための設備投資を支援してもらえます。
これから事業の拡大や新しいビジネスを行おうとしている企業にとって、強い味方になります。
しかし、ものづくり補助金はどれくらい支援を受けられるか、採択率はどれくらいかなど、分からないこともあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ものづくり補助金の詳細と採択率について、詳しく解説します。
読み進めることで、以下の内容を理解できます。
- ものづくり補助金の補助率と上限
- ものづくり補助金の採択率
- 採択率を高める方法
ものづくり補助金の申請を検討している方は、ぜひご一読ください。
1.ものづくり補助金とは
ものづくり補助金は、どれくらいの補助を受けられるものなのでしょうか?ここからは、以下の内容を解説します。
- 補助率と補助上限
- 補助要件
順番に見ていきましょう。
補助率と補助上限
ものづくり補助金は、ともに新製品・サービス開発や生産プロセス改善等のための設備投資に対して交されます。補助率と補助上限は、以下の通りです。
- 補助率:最大2/3
- 補助上限:最大2,000万円
ものづくり補助金には「一般型」と「グローバル展開型」があり、一般型とは上限1,000万円、グローバル展開型は上限3,000万円と異なっています。
一般型とグローバル型については、以下の表の通りです。
一般型 | 中小企業・小規模事業者の革新的サービスや試作品の開発、あるいは生産プロセスの改善を行うための設備投資などに対する補助金 |
グローバル展開型 | 中小企業・小規模事業者が海外事業の拡大や強化を目的として行う、革新的サービスや試作品の開発、あるいは生産プロセスの改善の設備投資などに対する補助金 |
また、対人接触機会の減少による製品開発・生産プロセス改善の支援を目的とした「低感染リスク型ビジネス枠」も申請できます。低感染リスク型ビジネス枠の場合、補助率は2/3です。
補助要件
ものづくり補助金は、要件を満たす事業計画(3〜5年)を策定・実施する中小企業等に交付されます。要件は、以下の3つです。
- 付加価値額 +3 %以上/年
- 給与支給総額 +1.5 %以上/年
- 事業場内最低賃金 地域別最低賃金+30 円
上記の要件を満たした企業は申請できますが、革新性や事業性等の審査があります。
採択倍率は年によって異なりますが、例年は2〜3倍程度です。
2.ものづくり補助金の採択率
補助金は申請しても、採択されるとは限りません。
ものづくり補助金には、令和3年5月13日から令和3年8月17日までの募集期間に全国から5,507者の申請がありました。
そのうち採択されたのは2,768者なので、約50%の採択率です。
採択された2,768者のうち、一般型が2,729、グローバル型が39者です。ほとんどが一般型での申請で、グローバル型に関しては申請数も93者と限られています。
3.ものづくり補助金申請の流れ
ここからは、ものづくり補助金申請の流れについて解説します。
- 申請手続き
- スケジュール
- 採択後の流れ
順番に見ていきましょう。
申請手続き
ものづくり補助金は、公募要領で定められた方法・期限内に申請しないといけません。申請のために必要な書類を、以下の表にまとめました。
事業計画書 | 具体的取組内容、将来の展望、数値目標等 |
賃金引上げ計画の表明書 | 直近の最低賃金と給与支給総額と引上げ計画に従業員が合意している ことがわかる書面 |
決算書等 | 直近2年間の貸借対照表・損益計算書等 |
その他加点に必要な資料 | 成長性加点:経営革新計画承認書
政策加点 :開業届 又は 履歴事項全部証明書 (創業又は第2創業の場合)
災害等加点:(連携)事業継続力強化計画認定書 賃上げ加点:従業員一覧(小規模事業者以外の場合) 特定適用事業所該当通知書(被用者保険の 適用拡大を行う場合) |
書類をそろえるのは時間がかかるので、余裕を持って準備を始めましょう。また、基本的な企業情報は電子申請システムに入力するので、書類の準備は不要です。
期限を過ぎてしまうと補助金を採択できないので、日時をしっかり確認しておきましょう。
採択後の流れ
補助金の申請から交付決定後の流れを、以下の表にまとめました。
交付申請・交付決定 | 1ヶ月半~2ヶ月程度で採択結果が公表。
交付申請を行い、交付決定通知を得ると手続きが可能となる。 |
補助事業実施 | 設備を取得し、申請時に計画した事業目標を実現するための手続き。全ての補助事業を期限内に完了させないと、補助金を受け取れない。 |
中間監査・実績報告 | 必要な資料を揃えてものづくり補助金事務局に実績報告書を提出。実績報告書によって受け取ることのできる補助金額が確定となる。 |
確定検査(交付額の確定) | 補助金事務局で実績報告書の内容を確認し、交付される補助金の額が確定する。 |
補助金の請求~支払い | 補助金の交付を請求し受け取る。 |
事務的な手続きは、地域の「ものづくり補助金 地域事務局」を窓口として行われます。
なお、事業完了後も5年間は、毎年事業の状況を報告しないといけません。これは結果の報告という趣旨で、ものづくり補助金を使用した事業が実際に行われているかどうかを確認です。
年1回事務局から依頼がくるので、案内に従って事業の状況を報告しましょう。
4. ものづくり補助金の審査項目を知ることが採択率をあげるためには重要
ものづくり補助金の採択率を上げるには、どんな審査項目があるのかを知ることが重要です。
審査項目を把握していれば、申請時に事業内容を適切にアピールできます。
また、審査項目とは別で加点項目もあり、こちらも押さえておくとさらに効果的です。
ここからは、ものづくり補助金の審査項目と加点項目について解説します。
審査項目
ものづくり補助金は、3つの項目をもとに審査が行われます。3つの審査項目について、以下の表にまとめました。
技術面 | 事業の革新性(同じ競合で一般的ではないもの)。
自社の課題を明確化し、その課題の解決に設備投資が貢献していることを伝える。 |
事業化面 | 事業計画の妥当性と市場が抱えている課題への効果。
「誰に+何を+どのように売っていくか」を解説する。 |
政策面 | 国の政策と一致していること。
政策の方針に沿った事業計画は優遇されやすい。 |
上記の審査項目を満たしていないと、審査には通りません。補助金を採択するためにも、最低限抑えておきましょう。
加点項目
審査項目とは別に加点項目もあり、補助金の採択率を高めるためには重要です。ものづくり補助金の加点項目を、以下の表にまとめました。
政策加点 | 創業または第二創業から5年以内の事業者 |
賃上げ加点 | 支給要件を上回る賃上げ等の計画を作成すれば加点される
支給要件: ・補助事業終了後3~5年で給与支給総額を年平均1.5%以上増やすこと ・事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円増やすこと |
成長性加点 | 経営革新計画(中小企業が経営計画を作成し都道府県知事等の承認を得る制度)の承認を取得している |
災害等加点 | 事業継続力強化計画(BCPで自然災害等による事業活動への影響を軽減し、事業継続または早期の事業回復を目指した取り組みについて記載したもの)の認定を取得している |
上記の加点項目を満たすと審査得点を高くできるので、意識して申請書を作成しましょう。
5. ものづくり補助金の直近の採択率
ものづくり補助金の採択率は、公募によって若干異なります。ものづくり補助金の直近の採択率は、以下の通りです。
5次公募 | 一般型:44.6%
グローバル展開型:28.8% |
6次公募 | 一般型:47.7%
グローバル展開型:34.3% |
7次公募 | 一般型:50.4%
グローバル展開型:41.9% |
一般型の申請数は5,000件前後で、採択率は45〜50%台で推移しています。グローバル展開型は採択率が徐々に上がっており、40%まで上昇しました。
また、不採択になった応募の中には、申請書の不備が原因のものも多いです。最低限、申請書の不備で不採択にならないよう、準備しておきましょう。
6. ものづくり補助金の採択は「シャイン総研」にお任せください
最後にここまでの内容をまとめます。
- ものづくり補助金には「一般型」と「グローバル展開型」がある
- 採択率は50%前後で推移している
- 採択率を高めるには審査項目と加点項目を意識するのが重要
ものづくり補助金は「一般型」と「グローバル展開型」があり、補助対象が若干異なります。
申請数は一般型の方が多く、過去の採択率は50%前後で推移しています。また、グローバル型は徐々に採択率が上昇しており、40%台となりました。
どちらも採択率が高いとはいえないため、申請書を作り込むことが重要です。審査項目と加点項目を把握し、適切な内容を申請書に盛り込みましょう。
ただ、補助金の申請書を作るのは非常に難しく、自力で行うと不備のあるものを提出する恐れがあります。実際不採択になった申請書には、不備があったものも多いです。
そのため、補助金の申請書は、外部の専門家に依頼するのが有効です。
株式会社「シャイン総研」では、各種補助金の申請代行を受け付けています。シャイン総研は国からの認められた認定支援機関で、以下の強みがあります。
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