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間違いだらけのお金の借り方
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今回のブログは
「間違いだらけのお金の借り方」
というタイトルで
お金の借り方について書いてみたいと思います。

前回のブログで私は「借金は悪くない」と申し上げました。

なぜ借金は悪くないのか?

今日はその理由について、お金の借り方という観点から参考例を使って紹介したいと思います。

お金の借り方(AさんBさん)

とある市内に飲食店の経営者AさんとBさんがありました。

同じ商店街で人気を博す飲食店です。
店舗の席数も売上もほぼ同じ。
売上はどちらも月400万円
経常利益はどちらも月10万円

飲食店としては平均的なお店でした。

しかしこのAさんとBさん
売上と利益は同じですが、お金の借り方に関しては180度違いました。

Aさんは「借金早く返したい」派
Bさんは「借金早く返したくない」派
だったのです。

Aさんは、借金したくないから開業時に自己資金300万と、金融機関から1200万を借りて1500万の設備投資を行いました。
1200万は5年で返済しました。(早く返済したいから)

Bさんは、自己資金300万を残して開業時に設備投資全額1500万を10年返済で借りました。(早く返したくないから)

さてここで問題です。
5年後にお互いの現金残高(貯金)はいくらになったと思いますか?

ここでは計算を簡単にするために
経常利益に対する税金は3分の1
減価償却費は月10万円とします。

AさんとBさん
売上も利益も同じだから現金残高は変わらないと思いますよね。

実際はどうなると思いますか?

答えはこちらです。

同じ売上げで同じ利益でも財務戦略一つでここまで違います。

Bさんは補助金も使った

財務戦略が強いBさん
創業時にかかる1500万の設備投資を補助金申請していました。

1500万の3分の2の1000万が、2年目に補助金として振り込まれました。

補助金は後払いなので設備投資1500万は金融機関からの借入で全部支払っています。

さてここで皆さんに質問です。

補助金を獲得したBさんの現金預金はいくらになっているでしょうか?

もちろん補助金は返さなくていいお金です。

補助金も借入もしないAさんと
補助金と融資をフル活用するBさん
違いはこのようになります。

Aさんの貯金額はゼロ円
Bさんの貯金額は1400万円になります。

この違い
大きいと思いませんか?

今日のまとめ

金融機関からのお金の借り方
経営者にとっては無視できない大事な考え方です。

これは一般に「財務戦略」と言います。

皆さんの会社の財務戦略、どうなっていますか?

「借りたお金は早く返す」
この考え方は悪くはないと思います。

しかしです。
金融機関の借入よりも優先して守るべきものが経営者にはあるのではないでしょうか?

  • 従業員の雇用
  • 従業員の昇給
  • 会社の持続的成長
  • 将来を見据えた商品開発
  • 生産性向上のための設備投資

経営者には金融機関への借入返済よりも、優先すべきものがたくさんあると私は思っています。

そうした優先すべきものを実行するにはお金が必要です。

だから
金融機関にお金を返す前に、従業員を守るため、会社を守るために貯金を増やしてほしい。

と私は思います。

そこで皆さんに提案です。

現在、金融機関から借入れのある方は借入の見直しをお勧めします。

今年9月まではコロナ対策の資金が国から出ています。
条件に恵まれた金融商品があります。

借入金の返済方法を見直して貯金できる体質を作る絶好のチャンスです。

しかしご注意ください!

金融機関はお金の貸し手です。借り手と貸し手は利害が相反します。

だから、借入の見直しを行う際は金融機関以外の方に相談することをお勧めします。

弊社も金融機関出身者をそろえて皆様のお金の借り方見直しを支援しています。

当社の財務戦略サポートに興味がおありの方は、お問い合わせフォームよりご相談ください。

本日は以上

「間違いだらけのお金の借り方」

でした。