この記事を投稿した頃のお話しになりますが、原油価格が高騰、円安が進行しています。
原油価格の上昇は、漁船やトラックの燃料代を直撃。
漁業や運送業の方は大変な状況になっています。
円安による輸入価格の上昇は、食材を輸入に頼る飲食業界、建築資材を海外から調達する建設業、海外製品を輸入販売する卸小売業界を直撃しています。
まさに2022年はインフレの年になっています。円相場は20年ぶりに134円台をつけています。しばらくこの状況は続くでしょう。
漁業に運送業、飲食業、建設業に卸小売業等々の方。中小企業にとって本当に厳しい状況が続きます。
今回のブログでは、厳しい状況に置かれている中で、経営者様が元気になる情報をお届けしたいと思います。
タイトルは「経費は削るな」です。
経費は削るな

仕入原価や経費が高騰すると真っ先に浮かぶのが経費削減です。
- もっと安い燃料代はないか!
- もっと安い食材はないか!
- もっと安い建築資材は!
- もっと安い仕入先は!
経営者の方はコスト削減の方法を一生懸命に考えられていらっしゃると思います。
しかしどうでしょうか?
経費を削るだけで経営課題は解決できるのでしょうか?
例えば飲食店。
アルコールで原価の高いと言われる生ビール。同じ値段で発泡酒に変えたらどうですか?
お客様は喜ぶでしょうか?
当然お客様は不満に思うでしょう。
結果、売上も利益も劇的に増加するのは難しいのではないでしょうか?
では生ビールの仕入を変えずに1杯500円を600円に値上げしたらどうでしょう?
「あれ?いつの間に値上げしたの?」
とお客様は不満になるでしょう。
値上げをすれば確かに少しは売上伸びますが、売上と利益が劇的に伸びるのは、難しいのではないでしょうか?
つまり私が思うに
お客様の満足度を上げずに仕入先を変えたり料金を値上げしても、売上と利益が劇的に改善するのは難しいと思うのです。
今回のタイトル
「経費は削るな」
という言葉の意味は
- 「経費を削るだけではお客様は感動しない」
- 「お客様が感動しない経営改善は続かない」
ということをお伝えしたいのです。
感動の魚を提供する魚屋Oさん

「経営改善をしたい!」
そう思う経営者の皆様にはまず「経費の削減」よりも先に「売り方の見直し」に挑戦してもらいたい。
例をあげます。
宮城県石巻市の魚卸のOさん。
2011年の東日本大震災で会社も市場も流されたOさん
無一文の状態から再出発した社長です。
Oさんは再出発にあたり考えたのです。
もうこの20年ずっと漁獲量が減っている。
今後も漁獲量は減少していくよなぁ。
今までのようにトン単位で魚を大量に仕入れて大量に販売するのは無理があるなあ。量から質へ転換しないといけないな。
1匹の魚を付加価値をつけて高く売る方法に挑戦しよう!
そう思ったOさんは、神経締めという独自の技術を駆使して一匹一匹の魚を丁寧に処理して付加価値を付けて販売したのです。
今まで、魚市場で一匹500円で販売するアイナメを、神経締めという加工を施して一匹2,000円で販売しました。
同じ魚で売上単価4倍。
粗利にすると20倍です。
もちろん手間もかかるので数は捌けません。
周りの漁業関係者からは
「そんな手間かけても儲からないでしょ?」
「事業にするのは難しいんじゃねえの?」
と嘲笑されていました。
しかしOさんはその事業を徹底して続けました。
するとどうでしょう。
口コミが広まり。
やがて全国から、ミシュランで星を取るような一流の料理人がOさんの魚を見に来るのです。
今では日本全国100件を超えるレストランや寿司店高級割烹のお店などに販売しています。
売り方を変えることで業績を大きく伸ばすことが出来ました。
今日のまとめ

「経費は削るな」
いかがでしたでしょうか?
当ブログをお読みいただいた1人でも多くの方が「(経費を削る前に)売り方を変える」ことから挑戦してもらいたいと思います。
最後になりますが、弊社では「売り方を変える」勉強会を開催しています。
有料の勉強会となりますが、「売り方を変える」部分の研修内容を、参考までに掲載いたします。
本日は以上
「経費を削る前に売り方を変えよう」
でした。