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補助金 / 助成金
認定支援機関とは|利用方法と選び方、施策について解説
2021.11.25
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経済情勢の変化が激しい近年は、中小企業や小規模事業者の経営課題は多様化し、複雑化しています。中小企業や小規模事業者が抱える悩みや経営課題を解決し、安定した経営を続けていくためには、商品やサービスの向上はもちろん、経理や財務、税務などへの取り組みが非常に重要です。

とはいえ、社内に財務や税務の専門知識を持つ人材がいない場合、悩みや経営課題を単独で解決してくのは非常に難しいと言えるでしょう。そのようなときに利用したいのが、「認定支援機関」と呼ばれる認定経営革新等支援機関です。悩みや経営課題について相談し、経営に関するサポートを受けることができます。

今回は、中小企業や小規模事業者の支援を実施する認定支援機関の概要と活用例、利用方法と注意点について解説します。

1.認定支援機関とは

認定支援機関(経営革新等支援機関)とは、中小企業や小規模事業者の経営課題の解決を支援する機関を指します。

認定支援機関として、税理士や税理士法人、中小企業診断士、商工会・商工会議所、金融機関など各分野の専門家が認定されています。

認定支援機関に相談すると、企業は以下のような課題を解決できます。

・経営の見える化

・事業計画の作成

・取引先を増加

・販売拡大

・専門的な課題の解決

・資金調達力の強化

認定支援機関への相談を通じて自社の経営の現状を理解し、経営課題の解決に繋がる支援を受けられます。

認定支援機関は全国に3万以上あります。各地の認定支援機関は、中小企業庁のホームページにある「全国の認定経営革新等支援機関一覧」で確認できます。

認定支援機関に認められる支援機関とは

2012年8月に施行された中小企業経営力強化支援法に基づいて国が審査し認定した支援機関を、認定支援機関として認定します。

認定支援機関の認定基準は、専門知識があること、一定の実務経験があることです。支援機関を国が審査し、認定支援機関として認定しています。中小企業や小規模事業者の経営状況の分析や事業計画の策定支援・実行支援が適切に実施できること、税務や金融、企業の財務に関する専門的な知識があること、中小企業や小規模事業者にまつわる法定業務の実績や能力があることが求められます。

税理士や中小企業診断士のような士業の場合、資格を持っている時点で専門知識があることが証明されるため、実務経験の有無が重要視されます。金融機関などの民間企業の場合、経営革新計画等の策定や中小機の指定を受けた研修を受講し、試験に合格することが必要です。


2.認定支援機関の活用例

認定支援機関を活用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、認定支援機関の活用例と使える施策、利用するメリットを紹介します。

活用例

認定支援機関には、経営課題の解決につながる支援を受けられます。といっても、どのような場面で利用すべきか、イメージしにくいのではないでしょうか。活用例として、相談できる経営課題をピックアップして紹介します。

・創業支援

・経営状況の把握

・事業計画の作成

・事業計画の実行

・事業継承

・M&A

・人事・労務

・金融・財務

・知財戦略

・情報化戦略

・生産管理・品質管理

・販路開拓

・マーケティング

・海外展開 など


いずれも、経営課題について専門家のサポートを受けて円滑に進めていきたい場合、認定支援機関に相談するのがおすすめです。

特に、補助金制度など中小企業に向けた公的支援を受けるには、事業計画の作成が必須です。事業計画の作成には経理や税制などについての高度な専門知識が必要となり、社内に専門知識を持つ人材がいない限り、社内での作成は非常に難しいです。社内で解決が難しい課題こそ、認定支援機関に相談すべきです。

認定支援機関のサポートを受けると利用できる公的な施策もあります。利用したい施策がある場合にも認定支援機関に相談するといいでしょう。

認定支援機関のサポートで使える施策

認定支援機関のサポートを受けると利用できる施策は次の通りです。

・経営改善計画策定支援事業

・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

・事業継承補助金

・事業承継税制

それぞれ詳しく解説します。

事業復活支援金

事業復活支援金とは、コロナ禍で影響を受けている事業者に給付されるお金です。固定費負担の支援として、5ヵ月分の売上減少額を基準に算出した金額が給付されます。

給付対象は、新型コロナの影響で2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上高が50%以上または30%~50%減少した事業者です。中堅・中小・ 小規模事業者だけでなく、フリーランスを含む個人事業主も含まれます。

個人・法人の上限額を、以下の表にまとめました。

売上高減少率 50%以上 30〜50%
個人 50万円 30万円
法人 年間売上高1億円以下:

100万円

年間売上高1億円超~5億円:

150万円

年間売上高5億円超:

250万円

年間売上高1億円以下:

60万円

年間売上高1億円超~5億円:

90万円

年間売上高5億円超:

150万円

参照:事業復活支援金のご案内

2022年の補正予算成立後に申請受付が始まる予定です。対象の事業者は、申請準備を進めておくのがおすすめです。

資金繰り支援

資金繰り支援とは、新型コロナの影響で売上が減少した中小企業が対象とした融資です。資金繰り支援には以下3つの種類があり、詳細を以下の表にまとめました。

対象者 無融資上限
政府系金融機関による実質無利子・無担保融資 新型コロナの影響で 、売上が減少した中小企業 日本政策金融公庫

(中小): 3 億円

(国民):6,000万円 

商工組合中央金庫:3億円

日本政策金融公庫による資本性劣後ローン 新型コロナの影響により、 キャッシュフローが不足する企業や一時的に財務状況が悪化したため、企業再建等に取り組む企業 日本政策金融公庫

(中小):10億円

(国民): 7,200万円

伴走支援型特別保証 新型 コロナの影響を受け、売上が 1 5 %以上減少した中小企業で、 金融機関の継続的な伴走支援を受けながら経営改善に取り組む者。 6,000万円(現在は4,000 万円。引上げ準備中。)

参照:資金繰り支援のご案内

それぞれ対象者や融資上限が、若干異なります。自分に当てはまるものを確認し、融資を依頼しましょう。

生産性革命推進事業(ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金)

生産性革命推進事業として「ものづくり補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」も実施されています。それぞれの詳細を以下の表にまとめました。

対象 補助金額
ものづくり補助金 日本国内の中小企業 1,000万円〜1億円
持続化補助金 日本国内の小規模事業者 50万円〜100万円
IT導入補助金 日本国内の中小企業・小規模事業者 30万円〜450万円

「生産性を向上したい」「IT導入を推進したい」「働き方改革に取り組みたい」と考えている方は、申請し活用するのがおすすめです。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、新型コロナにより売上が減少した事業者、事業再生に取り組む事業者が利用できる補助金です。補助対象は基本的に設備投資で、具体的には以下のものです。

  • 建物費
  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費 
  • 専門家経費 
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝・販売促進費
  • 研修費

参照:事業再構築支援のご案内

事業再構築補助金の申請には、売上減少以外に「事業再構築に取り組む」「認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する」という要件も必要です。

また、事業計画は3~5年で「付加価値額の年率平均3.0%以上増加」または「従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上の増加」の達成が見込まれないといけません。

もし申請が厳しそうなら、他の補助金も検討しましょう。

 

3.認定支援機関の利用方法と注意点

各分野について専門的な知識と実務経験を持つ認定支援機関ですが、認定を受けているのは税理士や弁護士、公認会計士、中小企業診断士のような士業や、金融機関や経営コンサルを行う企業など、専門分野はさまざまです。そのため、解決したい課題と認定支援機関の専門分野が合致していないと、万全かつスムーズなサポートを受けるのは難しくなります。この項目では、認定支援機関の探し方と選ぶときのポイントについて解説します。

認定支援機関の探し方

認定機関を探す方法は3つあります。

1つ目は、現在付き合いのある士業や金融機関に問い合わせることです。日頃付き合いのある税理士や会計士、弁護士がいれば、まずその方が認定支援機関に認定されているかどうか確認し、抱えている経営課題について相談するといいでしょう。

2つ目は、認定支援機関検索システムを利用して探す方法です。中小企業庁のホームには、認定支援機関を検索できるシステムがあります。

キーワードや種別、相談可能内容などを選択すれば、各都道府県の認定支援機関を絞り込めます。

3つ目は、よろず支援拠点に相談し紹介してもらう方法です。よろず支援拠点とは、国が設置した無料の経営相談所で、中小企業や小規模事業者の経営に関する相談を受け付けています。47都道府県に設置されています。

自社の課題について、何を誰に相談していいか整理したい場合も、よろず支援拠点に相談してみるといいでしょう。

認定支援機関を選ぶべきポイント

認定支援機関は、自社の経営改善や経営革新のパートナーです。社運を握る大切な項目を一緒になって考える立場ですから、慎重に選ぶべきです。

選ぶ際には、次の4点を重視することをおすすめします。

1.自社の製品・サービスや相談内容に造詣が深いか

どの認定支援機関も国の認定を受けており一定以上のスキルがありますが、認定支援機関ごとに得意分野や不得意な分野があります。自社の製品やサービスはもちろん、相談したい内容に造詣が深いか、確認すべきです。

支援を受ける前に納得いくまで相談し、適切な支援を最後までうけられるかどうかじっくり検討して依頼しましょう。

2.連絡のやりとりはスムーズか

特に補助金の申請は、認定支援機関と力を合わせて取り組むことが重要です。相談があればすぐに打合せができるかどうかも重視すべきポイントです。留守が多い、連絡を取りたくてもなかなかつながらないようでは、不安が募ります。対面はもちろん、電話やメール、チャットツールなどを使って必要なときに適切なサポートが受けられるか確認しましょう。

3.認定支援機関としての実績

認定支援機関はすべて国の認定を受けており、どの機関も一定以上のスキルを持っています。とはいえ、サポートの実績や結果は認定支援機関によってさまざまです。

先ほど紹介した中小企業庁のホームページにある認定経営革新等支援機関検索システムでは、認定支援機関が関与する施策への視線実績として、採択件数、採択率などの情報を確認できます。こうしたデータを元に、依頼する認定支援機関を選ぶのもいいでしょう。

注意点

認定支援機関を利用する際、作業等にかかる費用として高額な成功報酬を請求する悪質な業者もいます。追加で費用がかかるような場合は、注意が必要です。

4.まとめ

認定支援機関に相談すれば、中小企業や小規模事業者が抱える経営に関する悩みや課題を解決する糸口が見つかるかもしれません。安定した経営はもちろん、その先の事業拡大を目指すなら、認定支援機関の利用を検討してみてください。

シャイン総研は、採択率64.1%を誇り、全国三位の実績を誇ります。多くの中小企業や小規模事業者に役立てるようコツコツと仕事を重ねてきた結果です。金融機関に依頼したけれど不採択になったという企業からの問い合わせも増えています。認定支援機関の利用を考えているなら、まずは気軽にご相談ください。